IgA腎症 治療の記録🎶

腎生検〜扁桃腺摘出術〜ステロイドパルスの経過。自分の記録用。

入院2日目 口蓋扁桃摘出術 手術日

 

朝。スッキリと目がさめる。いつも通りよく眠れた。

手術は9時半からの予定。9時までに術衣に着替えて部屋で待機。

看護師さんが点滴のルートを取りにくる。昨日の新人さんと、今日の指導係のベテラン看護師さん。案の定新人さんの入れてくれたルートはそれてしまい差し替えになる。2度目はベテランの看護師さんがサクッと入れる。

トイレを済ませ、時間になったので看護師さんと一緒に歩いて手術室へ向かう。2階に降りて、外来の奥の方に手術室がある。中は無機質な感じの無駄の無い造り。前室で麻酔科医が迎えにくるのを待つ。すぐに麻酔科医と手術室の看護師さんが迎えに来てくれ、病棟の看護師さん達とはここでお別れ。笑顔で送り出してくれる。

 

歩いて手術室内へ移動。手術台は想像とは異なり黒!細身で頭と身体が何分割かになっているような造り。脚台を使って自分でベッドに横になる。床暖房のようにベッドが温めてあり、さらに足元からもあったかい風が送られている。転落防止のために両手足を固定。執刀医と助手の耳鼻科医、麻酔科医が次々に覗いてご挨拶。この段階でもまだ緊張は無い。好奇心の方が優っている。眠る前に今回の手術についておさらい。

・麻酔で眠った後は挿管し持続麻酔かけつつ人工呼吸

・開口器で口を開いた状態で手術

・術後目が覚めた時はまだ管が入った状態なので喋れないから驚かないように

確認した後「眠くなる薬を点滴から入れます」と説明される。内視鏡検査の鎮静も空振りのことが多く、今回も眠れなかったらどうしようと思っていたが、ものの数秒でフッと寝てしまった。

 

ピッ・ピッ・ピッ・・・

 

モニター音に気づき目を開く。ヤバい術中に起きてしまったか!?と一瞬動揺するが、側にいた麻酔科の医師が「あっ!」とすぐに気づいてくれ「終わりましたよー」と教えてくれる。

なんだ、よかった。ってことはいま挿管されているんだ。こんな感じなんだー、早く抜いて、と意外に冷静。誤嚥しないようまずは吸引、先生と呼吸を合わせて抜管。ちょっとだけむせる。執刀医が声をかけてくれ、摘出した扁桃腺を見せてくれる。ひとつはしっかりした形だったが、ひとつは形がくずれて液体も赤くなってしまっている。右側の扁桃腺の奥の方が膿んでいてきれいにするのが結構大変だったとのこと。これから生検に回すそうだ。「ありがとうございました」と言ったが見事な嗄声だった。

 

病棟に戻るためにストレッチャーへ移る。既にしっかり起きているので、自分でゴロンと移動する。ストレッチャーを押してもらいエレベーターに乗り病室へ。看護師さんが「お母さん来てます」と言っているのが聞こえる。え、来たの!?母の顔がニョキッと覗く。病室に戻り自分のベッドにまたゴロンと移る。部屋の外で執刀医と母が話をしている。時計を見ると11時半だった。母は無事に手術が終了したことを確認して、何ヶ所かに電話をかけて、早々に引き上げていった。

 

とりあえず心配してくれているみんなへLINEで手術終了を知らせる。この後3時間はマスクで酸素吸入、ベッド上安静と言われているのでトイレにも行けない。点滴も続いている。しばらくの間は唾液や痰は飲み込まずにティッシュ等に出すことになる。看護師さんがガーグルベイスンにビニール袋をかけて持って来て、出血の確認も兼ねているので、ティッシュはここにためておくようにと言われた。

 

喉の奥に痰がへばりついていて出したい気持ちがあるが、出血したらと思うとうまく出せない。酸素マスクを外し唾液を出す、という動作をしばらく続けていたが、気づいたら少し眠っていた。目が覚めると安静解除の時間になっていた。この頃には痛み止めの効果も薄れてきており、喉の風邪をひいた時のようにヒリヒリと痛い。ただ、扁桃腺を取る状況の人にとってはおなじみの痛みで、そこまで辛くない。看護師さんがきてくれバイタルチェック後に酸素吸入終了、トイレ歩行解禁になった。痛み止めの点滴が必要だったら使えるので希望あればということだった。今はそこまでではないので、夜眠れない時のために取っておくことにした。

 

トイレから戻って鏡を見ると口の周りに白いものが。挿管固定していたテープの粘着剤が残っていたようだ。顔を洗って、口の中を覗こうとするが開かない。皮膚がつれているような感覚で少ししか開かない。喉が乾くが飲食禁止中なのでブクブクうがいだけにとどめておく。喉は痛いが、それよりもお腹が空いて仕方がない。予定では明日の朝食までは何も出てこないし、勝手に食べられない。本当はダメなのかもしれないが、せめて氷をなめて誤魔化すことにした。

 

夕方、夫が来院。声を出せないので目の前にいるのにショートメールで会話 笑

夜、気付いたら寝ていた。結局今日は痛み止め追加せずに過ごせた。

 

終始緊張することなく、術後の痛みもそこそこで、人生初の手術は思いのほか順調に終了した。今思うと腎生検の方がいろいろと大変だった。もちろん痛みは無いが、意識も感覚も残っているのでむしろ緊張感はあった。いろんな意味で負担を減らしてくれる全身麻酔は素晴らしい技術である。